照りつける太陽の下を歩く人たち=2021年7月、大阪・ミナミ

 世界は今後5年の間に、年間平均気温が、産業革命以前より1.5度以上高い年を経験する可能性が高い――。世界気象機関(WMO)は5日、そんな予測を発表した。産業革命前からの気温上昇を1.5度までに抑えるのは、地球温暖化対策の国際ルール「パリ協定」の世界目標で、一時的にそれを超えることになる。

 WMOによると、2024~28年に産業革命前からの気温上昇が年間平均で1.1~1.9度となる確率は86%。同期間に少なくとも1年は気温上昇が1.5度超となる確率は80%だという。5年平均でみても、気温上昇が1.5度超の確率は、23~27年には32%だが、24~28年は47%に高まるという。

 1年だけ1.5度超の年があっても、パリ協定の目標未達成にはならないが、温暖化対策に残された猶予がほとんどないことを示す予測だといえる。

 23年の高温は温暖化に加え…

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