三菱重工業
2023年7月5日 15時08分(日本時間)
経済産業省が次世代原子力発電所の設計を統括する中核会社に三菱重工業を任命する方針を固めたことが分かった。 安全な原子力発電所の開発を加速し、エネルギーの安定供給と脱炭素化の両立を図るのが狙い。 間もなく正式発表が予定されている。
中核会社として、高温ガス炉や高速炉の開発において、機器・部品メーカーや大手建設会社など参加企業の調整を担う。 また、プロジェクト管理、規制当局との対話、現地調整を担当する司令センターとも連携する。 指令センターは国の研究機関と電力会社の能力を結集する。
高温ガス炉は、ヘリウムガスを使用して核燃料から熱を取り出して発電するタイプの原子炉です。 燃焼時に二酸化炭素を排出しない水素も生成できます。 高速炉は燃料を効率的に利用し、放射性廃棄物を削減する可能性を秘めています。 政府はこれら2基の開発に2023年度から3年間で900億円の予算を確保した。
日本は次世代原子力発電所として高速増殖原型炉「もんじゅ」の開発を進めてきたが、複数の課題に直面し、2016年に廃炉を決定した。失敗の要因の一つは、原子力分野の区分が不明確だったことだ。参加企業間の役割。
政府の有識者会議は今春、次世代原発開発の中核会社設立を提言し、公募を実施した。 選考委員会では提案内容や技術力などを徹底的に審査し、最終的に三菱重工業を採用した。 2030年代には高温ガス炉、2040年代には高速炉の実証炉運転の実現を目指す。