北側から見た新庁舎。改修された旧館が目に飛び込んでくる=2025年4月29日午後0時31分、福島県会津若松市東栄町

 福島県会津若松市の新庁舎の完成記念式典が4月29日に開かれた。式典後には内覧会があり、多くの市民が参加した。

 新庁舎は、1937(昭和12)年建設の旧館と、それにつながる形で新築された7階建ての2棟からなる。防災の拠点となるよう、全体が免震構造となった。市民に加え観光客も楽しめるようにと、5階と6階の南側には全面ガラス張りで誰でも自由に入れる「待合ミーティングスペース」が設けられた。

 式典には、市議や合併前の河東町や北会津村の元首長らが参加。施工側を代表して梓設計の有吉匡社長が「旧館のデザインを残しつつ、『みんなの庁舎』となることを目指した」とあいさつ。ワークショップで聞いた、さまざまな市民の声も設計の参考にしたという。

 新庁舎での業務開始は大型連休明けの7日からになる。

 新庁舎の総事業費は103億円で当初の予算と同額になる見通しだ。建設資材や人件費の値上がりで計画を大幅に見直す例が官民問わず相次いでいるが、会津若松市は計画通りだった。なぜか。

 その大きな理由が、実施設計…

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