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ルシャナラ・アリ氏=本人のX(旧ツイッター)から

 家賃が高騰する英国で住宅問題を担当しながら、自身の所有する物件から住人を退去させ、家賃を大幅に上げたとして、労働党政権の幹部が7日、辞任に追い込まれた。家賃の高騰対策は政権の最重要課題の一つで、非難が集まっていた。

 7日夜に辞任を発表したのは、住宅・コミュニティー・地方自治省で大臣政務官(ホームレス担当)を務めていたルシャナラ・アリ下院議員。スターマー首相宛ての辞表では、違法性を否定しつつ、「職にとどまれば、政府の野心的な取り組みの妨げになることは明らかだ」と説明した。

 英紙「i」(アイ)の6日の報道によると、アリ氏は昨年3月、寝室が四つあるロンドン東部の物件を月に3300ポンド(約65万円)で貸し出した。だが、11月に「売りに出すため契約は更新しない。4カ月以内に退去せよ」と通知。実際に借り主が退去した後、遅くとも数週間後には、約4千ポンド(約79万円)で新たに募集をかけたという。

■「完全な偽善」などと非難集…

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