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内海府中学校の先輩(後方の5人)とともに入学式に出席した佐藤想介さん(中央手前)=2024年4月8日、新潟県佐渡市鷲崎、茂木克信撮影
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佐渡島北部にある内海府中学校(新潟県佐渡市鷲崎)に6人目の仲間が加わった。8日に入学式が行われ、山形県寒河江市から男子1人が「離島留学」してきた。たった1人の1年生を、5人の上級生たちは「困ったときや悩んだときは頼って」と温かく迎え入れた。

 新入生の佐藤想介さん(12)は3月末、家族で学校近くに引っ越してきた。寒河江市は山形県のほぼ中央に位置し、海に面していない。母親の恵津子さん(43)がインターネットで離島留学を知って興味をもち、想介さんと一緒に昨年11月、同校の文化祭を見学。想介さんは魚さばきを体験させてもらい、すっかり気に入ったという。入学式では「部活動を頑張りたい」とあいさつした。

 地区は過疎化が進み、他の生徒は2年生が男女各2人、3年生は女子1人のみ。校舎を共有している内海府小学校の児童は3~5年生の男子4人しかいない。昼休みは小中学生と教諭たちが一緒に遊ぶほど、みんな仲が良いという。想介さんは、取材に「優しい人ばかり。部活は卓球をやりたい」と笑顔を見せた。

 佐渡市移住交流推進課によると、市は離島入学した児童・生徒の世帯に対し、月1万円の生活支援金を支給するなどしている。(茂木克信)

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