Smiley face
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英語とともにロシア語で「レンタカー」と書かれた看板。ロシア人が多い繁華街に置かれていた=2025年8月2日、トビリシ、中川仁樹撮影

 「英語を話しますか。それとも、ロシア語がいいですか」

 旧ソ連構成国で、いまは欧州連合(EU)の加盟候補国である南コーカサスのジョージアを訪ねると、店やタクシーでの会話の最初は、「ガマルジョバ」(ジョージア語でこんにちは)の後に、こんな質問を英語で聞くように心がけている。

 ジョージアは国土の2割をロシアが支援する分離独立派が支配し、2008年の「ジョージア戦争」ではロシア軍に侵攻された。ロシアとの国交を断絶し、国民の反ロ感情は強いとされる。

 一方で、ソ連時代の名残から、中高年を中心にロシア語を話す人も多い。英語で話しかけたときには硬かった表情が、私のロシア語を聞いた瞬間にパッと明るくなり、ロシア語で冗舌に話し始める人も少なくない。

 一時はロシア語を避ける雰囲気を強く感じたが、最近は、少し和らいだようにも感じる。

■「ロシアは敵だったが、今は…

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