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会見する日銀の植田和男総裁=2024年7月31日午後4時1分、東京都中央区、川村直子撮影

 日本銀行が追加利上げに動いた。個人消費に弱さも見られる中、金利上昇につながる国債買い入れの減額と同時の実施となった。植田和男総裁は経済への影響は少ないと強調した。

 植田氏は31日の記者会見で、市場の大方の予測に反して利上げに踏み切った理由について、物価見通しが「想定に沿って推移している」と強調した。日銀が目指す、賃上げと2%の物価上昇がともに進む「好循環」が進んでいるとの見方だ。

 実際、日銀が重視する経済指標は改善の流れがある。基本給を示す所定内給与の5月分は、前年同月比2.8%上昇し、3、4月よりも伸び率が広がった。企業間で取引する物価も上がり、今後、消費者物価指数に波及するとみられる。日銀が31日に公表した経済・物価情勢の展望(展望リポート)の物価上昇率の見通しも、2026年度まで目標とする2%近辺で推移するとした。

 植田氏は「物価が見込み通りに進んでいることが判断できれば、次の判断をしていく」とさらなる利上げに言及。0.5%を超える政策金利は長年実現していないが、「壁ではない」と踏み込んだ。

 だが、日本経済が強いとまで…

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