山梨学院―健大高崎 五回裏健大高崎2死一、二塁、栗原の二塁打で石田に続いて加藤が生還し、逆転=2025年5月24日午後2時28分、ノーブルスタ水戸、中沢絢乃撮影

 第77回春季関東地区高校野球大会(関東地区高校野球連盟主催、朝日新聞社など後援)の準決勝が24日、水戸市のノーブルホームスタジアム水戸であった。健大高崎(群馬1位)は山梨学院(山梨1位)に4―3で競り勝ち、2年ぶりの決勝進出を決めた。決勝は同球場で25日午前10時開始予定で、健大高崎は専大松戸(千葉1位)と対戦する。

セフティーバント起点に反撃

 ◎…健大高崎は1点を追う一回、先頭打者の石田雄星(2年)が右翼へ二塁打を放つと、続く加藤大成(3年)の犠打で三塁へ。この日4番打者を任せられた好調の栗原朋希(3年)がセンターに適時打を放ち、すぐさま同点とした。三回にも2打席連続で右翼へ二塁打を放った石田が加藤の犠打で三進、秋山の二ゴロで本塁を突き勝ち越した。

 だが四回、山梨学院の7番打者に2点本塁打を浴び、逆転を許した。

 健大高崎のしぶとさが発揮されたのは五回。3打席目の石田が俊足を生かしてセーフティーバント。一塁手のタッチをするりとかわして内野安打で出塁し反撃ムードをつくった。石田は「長打を警戒されると思い、意表を突いた」。続く加藤の死球で石田が二塁へ。

 勝利を引き寄せたのは4番の栗原の一打だった。「相手投手は内角と外角の使い分けがうまかった」。少し早めのタイミングでバットを出すと、直球を右翼へはじき返した。二塁走者の石田に続いて一塁走者の加藤が本塁へ滑り込み、2点を奪い逆転した。

150キロ連発のエース「調子良くなかった」

 ◎…守りでは一回、二ゴロで本塁を突いた三塁走者を杉山翔大(3年)が好守備でアウトに。三回にも中前安打で本塁を突く走者を中堅手の石田が刺殺した。

 エース石垣元気(3年)は八回から登板。この日も150キロ台を連発した。1点リードで迎えた九回には2連打や四球で1死満塁のピンチ。まず1人三振を奪う。なお2死満塁。最後の打者は大会注目投手でもある3番打者の菰田陽生(2年)。150キロ台の直球を織り交ぜて三振に打ち取った。それでも石垣は「調子は良くなかった。無駄なボールが多かった」と反省していた。

 決勝の相手は度々練習試合をしているという専大松戸。青柳博文監督は「ここまで来たら勝ちにいきたい」と意気込みを語った。

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