随意契約で放出された備蓄米売り場(超広角レンズ使用)=2025年6月1日、東京都品川区、井東礁撮影

 コメの価格がまた急上昇し出した。政府は備蓄米放出によって米価を押し下げてきたが、その限界も浮き彫りになりつつある。

 東京都内の米穀店に並ぶ新米の「佐賀県産コシヒカリ」は、5キロで税込み5500円だ。経営する男性は「集荷業者は目の前のコメを高値で奪い合っている。コメはあるはずなのに」と嘆く。卸売業者からの仕入れ費用はすぐに下がる気配はなく、店頭の小売価格は安くできそうにないという。

  • コメ価格が急上昇、5キロ4155円に 13週ぶりの4千円台

 農林水産省はスーパーでのコメの平均価格が5キロ4200円程度だった3月中旬に、備蓄米を入札によって放出し始めた。災害や凶作時にしか出さないルールを変更。農協などの集荷業者を介してスーパーなどの小売店に届けた。

 だが、米価の上昇は止まらず…

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