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保管されている備蓄米に取り付けられた表示=2025年2月12日午前10時20分、埼玉県内、西岡臣撮影
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 農林水産省は14日、流通の目詰まりを理由とする備蓄米放出の入札結果を発表した。直近1月の業者間取引価格をやや下回り、農水相は安堵(あんど)するが、運送コストの上昇なども懸念され、米価の下落につながるかは分からない。

 「競争が過熱して価格が高騰することは避けなければならなかった。結果が出るまでドキドキした」。江藤拓農水相は14日の会見で、ほっとした表情を見せた。

 予定していた15万トンのうち約14.2万トンが落札され、60キロの税込み価格(加重平均)は2万2914円。過去最高となった1月分の業者間取引価格(2万5927円)より3千円ほど低かった。

 ホクレン農業協同組合連合会(北海道)はJA全農を通じて、「ななつぼし」などの道産米を応札した。担当者は「まだ、必要な分を確保できたかは不明だが、流通が道内だけに滞らないようにしたい。安くなるかは分からない」と話した。

備蓄米、3月下旬ごろスーパーに

 十分な在庫を確保できず、銘柄によっては販売休止を検討していた大手米卸は「今後、不足をどの程度解消できるか確認しながら、積極的な販売につなげたい」と歓迎した。

 今回落札された米は早ければ3月下旬にスーパーに並ぶ予定だ。この業者は備蓄米と明示せず、ブレンド米での販売を検討中で、担当者は「早急に販売につなげていきたい」とする。

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