岡山地裁・広島高裁岡山支部=岡山市北区

 鳥取県米子市の県立米子東高校で2019年6月、野球部員だった男性(22)が練習中に打球を左目に受けて重い後遺症が残ったのは、事故を防ぐための措置が十分でなかったためだとして、この男性が県を相手取って約5200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が18日、岡山地裁であった。溝口優裁判官は県に約3800万円の支払いを命じた。

 訴状によると、男性は19年6月、野球部の打撃練習で打撃マシンに球を供給する係を担当していたところ、打球が防球ネットのすきまを通り抜けて左目を直撃。左眼球の打撲、左眼窩(がんか)底骨折などのけがを負い、左目の視力が戻らず、日常生活にも支障が生じるなど後遺症も残ったという。

 訴状は学校側の対応について、打球が飛んでいく可能性のある位置に部員が立たないようにし、マスクやフェースガードといった防具を装着させるなど事故防止のための十分な措置を取るべきだったにもかかわらず、それを怠ったため、事故が発生したと主張していた。

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