Smiley face
写真・図版
鬼沢秀昌弁護士=本人提供

 東京都立川市で8日、小学校内で教員に暴力をふるったとして男2人が逮捕された。きっかけは、児童間のトラブルに関する保護者の相談だったという。トラブルになった場合、学校は、保護者はどのように対応すればいいのか。いじめや不適切指導などの学校トラブルに詳しい鬼沢秀昌弁護士に聞いた。

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言い分の違う当事者間で板挟みになる学校、我が子のことでやきもきする保護者……。解決のヒント、大切にしなければいけないことは何でしょうか。

    ◇

 ――子どものことで学校と保護者が対立してしまうケースは多いのでしょうか。

 珍しくありません。たとえばいじめ被害を訴える側は、うちの子がこんなにひどいことをされたのに学校は何も対応してくれない、と憤る。加害者とされた側は、やってもいないことを理由に不当な指導をされた、と反発する。そうなると学校は板挟みです。

「うちの子がこう言っているから」だけでは

 基本的に、学校の調査能力には限界があるし、事実認定ができないと厳しい指導はできません。結果として「やられた方がいやだと感じているならやめようね」というふわっとした指導になり、どちらの保護者からも反発されることは少なくありません。

 ――学校はどうしたらいいの…

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