堺咲花病院副院長の村上佳津美さん=本人提供

 ストレスなどから下痢や便秘を発症してしまう「過敏性腸症候群」。近年、大学入試でも、配慮を求める受験生が増えています。「おなかが痛い」と訴える子たちが、登校できなくならないためには、家庭で学校で、どんな対応が必要なのでしょうか。子どものこころ専門医機構理事長で不登校の子どもを診察している、堺咲花病院副院長の村上佳津美さんに聞きました。

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 ――過敏性腸症候群は、年齢に関係ない病気ですが、発症する子どもが増えているのでしょうか。

 統計的なデータではないですが、以前より増えて、低年齢化している印象があります。過敏性腸症候群は、5人に1人は生まれながらにその素因を持っているとされていますが、はっきりした発症の原因は解明されていません。下痢型も便秘型もあり、軽い人もいれば、生活に支障をきたすほどの症状の人もいます。ストレスや生活リズム、食事の影響もあります。

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