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楽器の表面に会場が映り込む=2023年10月22日、名古屋国際会議場

 典型的な様式の行進曲から、ファンタジックな作品まで。今年度の課題曲には、多彩な4曲が並んだ。参考演奏を手がけたオオサカ・シオン・ウインド・オーケストラのコンサートマスター古賀喜比古さん(45)に、聴きどころや演奏のポイントを聞いた。(聞き手・河原田慎一)

行進曲「勇気の旗を掲げて」 (渡口公康作曲)

 課題曲によくあるマーチとは違う、米国の作曲家スーザを思わせるオーソドックスな行進曲。複数で同じ動きをするユニゾンが多いので、大編成だと音楽が濁って聞こえてしまいがちです。

 3連符のある旋律を、トランペットが木管楽器のように鮮やかに吹くのは技術がいります。実は、4曲の中でしっかり聴かせるのが一番難しい曲かもしれません。

 1分間に120拍のテンポで…

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