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熊本県庁のロビーに設置された八代亜紀さんのレリーフ=2024年8月2日、熊本県庁、渡辺淳基撮影

 鹿児島市のレコード会社が、23年に亡くなった歌手・八代亜紀さんの性的な写真をつけてCDを売り出すと発表し、批判が広がっている問題で、熊本県の木村敬知事が16日の記者会見で「事実であれば、不愉快で許しがたい行為だ。販売は中止すべきだ」と語った。

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 八代さんは熊本県出身。23年12月に亡くなった後、その業績をたたえて県民栄誉賞が贈られた。昨年8月には、県庁のロビーに八代さんのレリーフを飾るための除幕式が開かれていた。

 木村知事は八代さんについて、「(2020年7月の)豪雨災害の後に、仮設住宅に避難されている方々への慰問をお願いしたところ、喜んで引き受けてくれた」と個人的な思いを説明。この問題では、本人は写真を公表する意思はなかったはずだとしたうえで、「八代さんとご遺族の尊厳が尊重されることが大事だ。県民の誇りである八代さんが冒瀆されることのないよう願う」と語った。

 問題のCDは、鹿児島市のレコード会社が4月21日に発売するとホームページなどで予告。「舟唄」などの収録曲目とともに、20代の頃に同棲相手が撮影した「フルヌード写真2枚が掲載」などと説明している。

 同社は朝日新聞の電話取材に対し、「約25年前、八代さんが所属し、後に倒産したレコード会社の関係者から、一部の楽曲の原盤権や、八代さんの公私の写真などを買い取った」などと主張している。

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