公明党議員団にあいさつする山口那津男元代表=2025年6月20日午後0時29分、国会内、川辺真改撮影

 公明党の山口那津男元代表(72)は20日、7月の参院選に立候補せず政界を引退することを表明した。代表在任期間は8期15年で、1998年に公明が再結成して以降、最長だった。国会内で開かれた党会合で斉藤鉄夫代表から花束を受け取った山口氏は、「皆さんに支えていただいた。お世話になった先輩、党員支持者からいただいた恩を次の世代に送り伝えていきたい」と語った。

 山口氏は2009年の衆院選で自民党と公明が下野したことを受け、代表に就任。12年に政権を奪還した後も安倍晋三、菅義偉、岸田文雄の3首相を与党の立場で支えた。

 政権内で公明の存在感を示すよう努め、19年に消費税が10%へ引き上げられた際には食料品など生活必需品を8%とする軽減税率の導入を強く訴え、実現させた。

 一方、「平和の党」を掲げる中で現実への対応に迫られた。安倍首相が14年に進めた集団的自衛権の行使を一部認める憲法解釈の変更は、最終的にこれを受け入れた。

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