兵庫県の斎藤元彦知事らが内部告発された問題で、県議会(定数86)は9月定例会開会日の19日、全議員が斎藤氏に対する不信任決議案を共同提出し、全会一致で可決された。斎藤氏は今後、29日までに議会を解散するか、失職するかの選択を迫られる。知事への不信任が決議されたのは5例目。議会解散に踏み切れば、都道府県議会では初めての事態となる。
議会は同日、補正予算を可決させた後、議会側から不信任決議案提出の動議が出された。同決議案では、告発文書への県の初動やその後の対応が不適切、不十分だったと指摘。「県政に長期にわたる深刻な停滞と混乱をもたらしたことに対する政治的責任は免れない」とし、「来年度予算は新たに県民の信任を得た知事の下で編成されるべきだ」とした。即日採決され、記名投票により全会一致で可決した。
同決議は法的拘束力を持ち、斎藤氏は10日以内に議会を解散するか、辞職・失職かを選択しなければならない。議会の同意を得て辞職したり、出直し知事選に臨んだりすることもできる。
斎藤氏は可決後、記者団の取材に「重い判断になるのでしっかり考えさせていただきたい」と今後の対応を明らかにせず、議会解散の選択も排除しなかった。
内部告発の問題をめぐっては…