兵庫県の斎藤元彦知事は27日、定例記者会見で内部告発者の元西播磨県民局長が死亡するまでに至った一連の問題の責任を問われ「県政を前に進めたいということは変わりない」と改めて述べた。また、県議会の調査特別委員会(百条委員会)が実施した県職員へのアンケートで4割が知事のパワハラを見聞きしたと回答したことに「残念」と発言した意図を語った。
会見での主なやりとりは次の通り。
――首長らから一連の問題について道義的責任があるとの声があがっている
何をもって道義的責任というかは答えにくい。文書問題について適切に対応してきたと考えている。こういった状況で県民に不安な思いを与えていることは申し訳ないという思いはもちろんある。
――知事の「責任の取り方」は変わらないのか
私自身も職員のアンケートでいろいろなご指摘があったということなので、完璧な人間ではないのでいろいろなミスもしてきたと思う。反省して、新しい自分として、県政を前に進めたいという思いに変わりはない。
――出直し知事選は考えていないのか
至らないところも多々あるので、改めながら、これからもしっかりやっていくという気持ちに変わりはない。
――知事が、アンケートで4割がパワハラを見聞きしたということについて「残念な思い」と述べたが、どういう意味か
県政をよりよくするために必要とされる指導や、こうしてほしいと自分なりにお伝えしたということだが、コミュニケーション不足で受け取りのズレが生じ、県庁内で知事の発言が伝聞として広がった中で、受け取りのズレが生じ、不快な思いやご負担をおかけしたことは私として残念。コミュニケーション不足、自分の発言が思っている以上に伝わるということを認識しておくべきだったということを受け止めて、これからの対応につなげたいという思いで答えた。
――認識のずれがあったことが残念ということか
結果的に知事がこういう風に言ったらしいと伝わっていって、私の力不足も含めて残念だと言うことだ。(島脇健史、石田貴子)