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愛知県公立高校入学者選抜方法協議会議の様子=2025年5月21日午前10時7分、県庁、吉村美耶撮影

 愛知県教育委員会は21日、県公立高校入学者選抜方法協議会議を開き、川原馨・教育長が調査書(内申書)の登録事項や、外国人生徒の定員枠について諮問した。6月の専門委員会に付され、具体的に議論される。

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 諮問されたのは調査書にある「出欠の記録」、責任感といった10項目に丸をつけて評価する「行動の記録」、「性別」の3項目の必要性と、外国人生徒の定員枠の拡大について。委員は有識者や小中高校長ら26人。

 出欠の記録と行動の記録は、不登校などで、学校以外の場所で学業に取り組む生徒が増えていることや、評価そのものが難しくなっていることから議題にあがった。性別は選抜に使われていないことから削除を検討することになった。

 委員からは、「出欠の記録については選抜には使っていない」と廃止に賛成したうえで、「入学後のフォローのためにも合格発表後でいいので情報がほしい」といった意見や、「廃止すると安易に欠席する生徒が出てくる恐れもある」といった声があった。

 外国人生徒の定員枠は、現在、衣台や名古屋南など12校に設けられており、各校募集定員の5%程度が割り当てられている。

 だが県教委によると、入学を希望する外国人生徒は年々増加傾向にあるという。例えば、この春入学した生徒たちが受けた2025年度入試では、衣台の外国人生徒の定員枠は倍率4倍だった。

 この日、委員からは「(拡大するなら)外国人生徒の支援員を増やす必要がある」など、受け入れ体制の拡充を求める声が複数あがった。

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