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市況

 週明け26日の東京外国為替市場で対ドル円相場は一時、前週末よりも約2円上昇し、約3週間ぶりに1ドル=143円台前半をつけた。前週末にあった日米の中央銀行トップによる発言を受け、円を買う動きが進んだ。

 午後5時時点の円相場は前週末同時刻より1円92銭円高ドル安の1ドル=143円89~92銭だった。

 前週末23日、米国の中央銀行にあたる米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は講演で9月に利下げに踏み切ることを事実上、明言した。一方、日本銀行の植田和男総裁は23日の衆参両院であった閉会中審査で金融市場について「引き続き不安定な状況にある」としつつ、経済・物価情勢が見通し通りに推移すれば更に金利を上げる考えを示した。日米の金融政策の方向性の違いから、金利の上がりそうな円を買い、下がりそうなドルを売る動きが進んでいる。

 円高は輸出企業の収益を押し下げるため、26日の東京株式市場で日経平均株価は反落し、下げ幅は一時500円を超えた。前週末より254円05銭(0.66%)安い3万8110円22銭で終え、輸出関連銘柄であるトヨタ自動車は3.15%安だった。

 市場の焦点は、米国がどれく…

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