31日のニューヨーク外国為替市場で円高が進み、一時、1ドル=149円台後半と約4カ月ぶりの円高ドル安水準をつけた。日本銀行の追加利上げに加え、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が「9月利下げ」を示唆したことで、日米の金利差縮小を見込んだ円買いドル売りが進んだ。
日銀は31日、政策金利の引き上げを決めた。また、植田和男総裁が31日の会見でさらなる利上げを否定しなかった。一方で、FRBのパウエル氏は31日の会見で、経済状況次第としつつ「早ければ9月に利下げを検討する可能性がある」と明言した。
これまでは日米の金利差拡大を見込んで円安が進んでいたが、流れが反転。パウエル氏の会見中にも少しずつ円高が進んだ。7月初旬に1ドル=161円台で取引されていた円相場は、1カ月で10円超と急速に円高に傾いている。(ニューヨーク=真海喬生)