(5日、第107回全国高校野球選手権宮崎大会1回戦 都城商13―2日向工)
「緊張していたけど、観客も多くてワクワクが勝っていた」。開会式直後の開幕試合に臨んだ都城商の黒木球史選手(3年)。結果を出したのは、緊張をほぐすために深呼吸をして打席に入った直後だった。
一回無死一、二塁の好機。内角に入ってきた変化球が少し高めに浮くのを見逃さなかった。鋭い打球は一塁線へ。開幕直後の三塁打。2打点を記録した。
昨夏も出場したが、チームは3回戦敗退。同級生の仲間と「もっと強くなろう」と誓い、「練習が好きじゃない甘いタイプ」の自分を返上。冬場は納得するまでバットを振り込んだ。
開幕戦で指揮をとったのが5回目で、今回が初勝利という餅原裕士監督。黒木選手の初回の一打を「彼が打ったことで、チームに勢いがついた」とたたえた。
2回戦の相手は日南振徳。黒木選手は「相手は打線がいいと聞いているので、打ち合いになるかもしれない。たくさん打点をとって打ち負けない」と誓った。