日本オリンピック委員会(JOC)は21日、「シンボルアスリート」の認定式を東京都内で開き、柔道の阿部一二三、詩きょうだい(ともにパーク24)ら10人を選んだ。初選出は、陸上女子やり投げの北口榛花(JAL)、フィギュアスケート女子の坂本花織(シスメックス)、レスリング女子の藤波朱理(日体大)の3人。
- 北口榛花が「金」の先にめざすもの 女子やり投げの「現実」への挑戦
シンボルアスリートは、JOCが高い競技力や人間力、社会に影響力を持つ日本を代表する存在として選ぶ。今回選ばれたアスリートの任期は2028年までで、選手たちはJOCに肖像権を預けてマーケティングに協力することで報酬を得られる。
23年の陸上世界選手権ブダペスト大会、24年パリ五輪で金メダルを獲得した北口は、9月の世界選手権東京大会に向けた調整は順調と報告。壇上ではさらなる競技振興にも取り組みたいとし、「物を投げる(動作の種目を体験する)機会が減っている子どもたちがいる中で、そういうチャンスを与えることができたらいい」と語った。
認定式では複数のシンボルアスリートが、若手アスリートの質問に答えるトークセッションもあった。ノルディックスキー複合男子の渡部暁斗(北野建設)は、「プラスマイナスゼロ理論」という持論を展開した。
普段の生活で自身にとって悪いことや嫌なことが続いても、プラスの流れが返ってくるいい兆候だととらえていると説明。「自分が(力を)発揮したい時にいい流れができるし、そう意識するだけで気持ちも楽になる」とアドバイスを送っていた。
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25~28年シンボルアスリート認定選手
北口榛花
渡部暁斗
橋本大輝(日本生命・セントラルスポーツ=体操)
坂本花織
藤波朱理
見延和靖(ネクサス=フェンシング)
阿部一二三、阿部詩
上野由岐子(ビックカメラ高崎=ソフトボール)
高木美帆(TOKIOインカラミ=スピードスケート)