韓国軍合同参謀本部は22日、北朝鮮の平壌付近から同日午後3時1分ごろ、日本海上に向けて「短距離弾道ミサイルとみられる飛行体」が数発、発射されたと発表した。防衛省によると、ミサイルは日本の排他的経済水域(EEZ)の外に落下したとみられるという。
韓国軍は、ミサイルが約300キロ飛行し、日本海上に落下したとしている。防衛省によると、ミサイルは「少なくとも1発の弾道ミサイル」で、北朝鮮内陸部から北東へ発射された。最高高度は約50キロで、約250キロ以上飛行したという。航空機や船舶の被害は確認されていない。
林芳正官房長官は22日の記者会見で「北朝鮮の行動は、我が国や地域、国際社会の平和と安全を脅かすものだ」としたうえで、「北朝鮮に厳重に抗議し、強く非難した」と述べた。
北朝鮮による弾道ミサイル発射は、中距離級の弾道ミサイル1発を発射した4月2日以来。1月14日、3月18日にも弾道ミサイルを発射しており、いずれもEEZ外に落下した。
北朝鮮は国防力強化の5カ年計画に沿って核・ミサイル開発を進めており、弾道ミサイルや巡航ミサイルなど多様な攻撃手段の確保にも注力している。近く2基目となる軍事偵察衛星の打ち上げにも踏み切る可能性がある。(矢島大輔、ソウル=稲田清英)