ウクライナのゼレンスキー大統領は19日、ロシアに派遣されている北朝鮮の兵士が今後、10万人規模になる可能性があるとの見方を示した。ロシアによる全面侵攻開始から1千日を迎えたこの日、欧州連合(EU)の欧州議会で行われたオンライン演説で語った。
ゼレンスキー氏は、ロシア軍はロシア南西部クルスク州に約1万1千人の北朝鮮兵を派遣しているとし、「この部隊は10万人規模に拡大する可能性がある」と述べた。その上で、「プーチン(大統領)は人もルールも守らない。時間を与えれば与えるほど、状況は悪化する」として、さらなる支援を求めた。
北朝鮮兵をめぐっては、すでに1万人以上がロシア国内に入って戦闘に加わっている。今後さらに増える可能性を重く見た米国は、これまでの慎重姿勢を転換してウクライナに提供した長射程のミサイルでロシア国内を攻撃することを承認したと米紙が報じている。(ブリュッセル=牛尾梓)