ウクライナへの派遣に備え、北朝鮮の兵士がロシアの装備を身につけている様子が映っているとされる動画=ウクライナ当局提供

 ウクライナのゼレンスキー大統領は9日、ウクライナ軍が越境作戦を展開するロシア南西部クルスク州で死傷した北朝鮮兵が「4千人」に上ると明らかにした。ドイツ西部のラムシュタイン米空軍基地で開かれた会合の演説で語った。

 ゼレンスキー氏が「北朝鮮兵が戦闘に本格投入された始めた」と述べたのは昨年12月14日。それから4週間足らずで、同州にいるとされる北朝鮮兵1万~1万2千人の相当部分が死傷したことになる。ただ、北朝鮮が今後、追加で派兵する可能性も指摘されている。

 ゼレンスキー氏は9日、北朝鮮について「近代戦を学んでいる。自国民を重要視していない」と強調。北朝鮮兵に頼らざるをえないのは、ロシアのプーチン大統領の「弱さ」を示していると訴え、対ロシア制裁の継続、強化を要請した。

 ウクライナのシビハ外相も8日、「北朝鮮とロシアは欧州とインド太平洋地域を不安定にするために協力している」と主張。北朝鮮が見返りとしてロシアの支援を受けることは、「近隣諸国を脅かす」と警鐘を鳴らした。

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