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室内が荒らされた住宅を調べる捜査員ら=2024年10月17日午後3時2分、千葉県市川市柏井町、朝日新聞社ヘリから、菊池康全撮影

 千葉県市川市で17日、男らが住宅に押し入り、住人の女性を連れ去る強盗事件があった。千葉県警などが犯行グループの行方を追い、同日夜、埼玉県川越市内で女性を保護した。千葉県警は女性と一緒にいた住所・職業不詳の藤井柊(しゅう)容疑者(26)を、監禁容疑で現行犯逮捕した。県警は他に2人の共犯者がいるとみて捜索している。

 捜査関係者によると、逮捕された男は、同県船橋市内で起きた別の事件にも関与した疑いがある。女性は顔に大けがを負っているが、命に別条はないという。

 県警が事件を把握したのは17日午前7時ごろ。同県市川市柏井町の住宅で「玄関の鍵が開けられ、室内が荒らされている」と女性の母親(72)から110番通報があった。同居する50代の女性と連絡がとれなくなっており、県警が行方を追っていた。

 県警によると、母親が夜勤から帰宅したところ、住宅の窓ガラスが割られ、室内は荒らされた跡があり、血痕があった。女性とは連絡が取れず、女性が普段使っている車もなくなっていた。金庫が物色されていたほか、室内にあった財布から現金もなくなっていたという。

 同県白井市でも16日未明、住宅に何者かが押し入り住人の70代と40代の女性2人を縛って暴行を加え、現金約20万円などを奪って逃走した。県警は一連の事件との関連も視野に調べている。

 首都圏では8月以降、住宅や店舗を狙った強盗が相次ぎ、横浜市では住人の男性が死亡する事件が起きた。一連の事件を受け、警視庁と神奈川、千葉、埼玉の各県警は、18日にも合同捜査本部を設置する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。警察は連続強盗事件について、組織的な犯行の可能性を視野に捜査を進める。(杉江隼、遠藤美波)

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