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写真・図版
熊本県立大学=同大提供

 熊本県立大(熊本市東区)は16日、半導体人材を育成する組織の新設に向けて準備を進めていることを明らかにした。半導体関連の新学部の開設も検討している。今年秋までに方針を決め、2027年春の開設をめざす。

 台湾積体電路製造(TSMC)の県内進出を機に、半導体産業の集積を進めるうえで課題になっている専門人材の育成を強化する狙いがあるという。

 新学部を開設する場合は、文部科学省に認可を申請する。県立大には現在、文学部と環境共生学部、総合管理学部の3学部がある。学生数は2114人。昨年春、半導体研究の第一人者として知られる黒田忠広氏が理事長に就任した。

 黒田氏はこの日、木村敬知事らとともに県庁で記者会見し、先端半導体の設計に加えて情報処理など産業全体を俯瞰(ふかん)できる人材を育てる必要があると説明。「半導体産業は大きな成長期を迎えているが、熊本は人材を教育し、供給する能力が不十分だ。地方創生の一環として、他大学や国、企業とも連携して進めたい」と語った。

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