卒業アルバムの老舗メーカー・イシクラは、不正アクセスを受けたことをホームページで公表している

 サイバー攻撃による被害が後を絶たない。学校の卒業アルバムの業者も例外ではない。子どもの写真と名前のデータが漏洩(ろうえい)した可能性がある、という発表が相次ぐ。業者や学校側の対策は十分なのか。

 100年以上の歴史がある斎藤コロタイプ印刷(仙台市)は11日、2023年度に制作した卒業アルバムに掲載された子どもの写真と名前のデータが漏洩した可能性があると発表した。最大17万3千件分で、対象は約20道県の2千校という。

 卒業アルバムの老舗メーカー・イシクラ(さいたま市)も3月4日、自社ホームページに「ご報告とお詫(わ)び」を載せた。アルバム制作のために画像などをアップロードするサーバーがサイバー攻撃を受け、14都県の子どもの写真や名前のデータ7万4238件が閲覧された可能性があり、一部のデータが使えなくなっていたという。

 いずれもパソコンのデータを暗号化して身代金を要求する「ランサムウェア」の攻撃を受けた。現時点で、二次被害の報告はないとしている。

漏洩した場合はどうなる?個人が特定、悪用の懸念も

 データがネット上に漏洩した…

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