南アフリカ・ヨハネスブルクの旧黒人居住区ソウェトの投票所で投票するラマポーザ大統領=2024年5月29日、今泉奏撮影
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 アパルトヘイト(人種隔離)政策を乗り越え、全人種参加の民主的な選挙の実現から30年を迎えた南アフリカで29日、総選挙(下院、定数400、任期5年)が実施された。数日後には開票結果が判明する見通し。直近の世論調査では、かつて初代黒人大統領のマンデラ氏が率い、一貫して政権を担ってきた与党アフリカ民族会議(ANC)が初めて過半数割れする公算が大きい。

 ヨハネスブルクの旧黒人居住区ソウェトの投票所で29日朝、ラマポーザ大統領が投票した。報道陣に選挙戦の手応えを問われると、「ANCは力強く選挙戦を展開した。国民に手をさしのべ、投票を呼びかけるために国中をまわった」と語った。

 ただ、同じ投票所を訪れたンツァコ・ムカリさん(37)は、「長期政権で緩みが出て、多くの人を置き去りにしている」と不満を語った。

 南アは、中ロやインドなど新…

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