【動画】台湾中部・台中市の新光三越百貨店で爆発=ロイター
13日午前11時半(日本時間午後0時半)ごろ、台湾中部・台中市の新光三越百貨店で爆発が起きた。消防当局によると、4人が死亡、29人がけがを負ったという。
日本台湾交流協会台北事務所(大使館に相当)は「引き続き情報収集を行っている」としつつ、邦人の被害に関する情報はないとしている。
当局の発表によると、爆発したのはレストラン街があった百貨店の12階とみられ、当時は工事中で営業はしていなかった。ガス爆発が原因とみられるという。
SNSに投稿された動画には、建物の高層部の窓が破裂するように割れ、煙があふれだす様子が映っている。大量のガラスや建物の一部が歩道に落下した模様で、現場付近は13日夕になっても規制線が張られ、百貨店前の歩道には大量のがれきが落ちていた。
台湾メディアによると、死者の中には建物内で働いていて爆発に巻き込まれた従業員のほか、百貨店前の歩道を歩いていて落下物に巻き込まれたマカオからの観光客もいるという。
当時、百貨店内にいた女性は「建物や天井が激しく揺れ、物が落ちてきた。みんな何が起きたのかわからない様子だった」と語った。建物内は停電した上、ほこりが舞って視界が悪く、避難口にたどり着くまで10分近くかかったという。
現場近くに住む50代の女性は事故当時、自宅で爆発音を聞いて外に飛び出すと、百貨店から煙が立ち上っているのが見えたという。「戦争が始まったのかと思った。(春節の際に鳴らす)爆竹の十数倍は大きな音だった」と語った。
新光三越は、台湾の新光グループと三越伊勢丹ホールディングスが合弁で運営している。三越伊勢丹は新光三越の株式の43.4%を保有し、持ち分法適用会社としている。