広島で被爆した作家の関千枝子さん(故人)が原爆に殺された同級生の最期を記録した「広島第二県女二年西組 原爆で死んだ級友たち」(筑摩書房)。この本と同名の朗読劇を、大阪の演劇グループが関さん作の台本をもとに続けている。今月17日、広島で初めての公演にのぞむ。
1945年8月6日朝。広島県立第二高等女学校二年西組45人のうち39人は爆心地から約1・1キロの雑魚場町(現広島市中区国泰寺町)で、家屋を取り壊す建物疎開作業に動員され、被爆した。1人を除き、2週間以内に死亡した。
体調が悪くて自宅にいて生き残った関さんは戦後、新聞記者などとして活躍した。40代半ばから被爆死した級友一人ひとりの遺族を訪ね、約10年がかりで本にまとめて被爆40年の85年に刊行した。
劇団大阪の演出家、熊本一(…