アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)を勝ち上がる上で、ターニングポイントになった試合は――。
そんな問いに、サッカーJ1横浜F・マリノスの主将、MF喜田拓也(29)は苦笑いした。
「すべての戦いがタフだったので。一つのポイントと言えるのはないですね」
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昨秋開幕した1次リーグではホームでの初戦を落とした。決勝トーナメント1回戦では第2戦の延長後半終了間際に勝ち越し。準決勝第2戦では1人少ない中で耐えしのぎ、PK戦を制して決勝への切符をつかみ取った。
厳しい戦いが続くことは、覚悟の上だった。自身にとって、ACLは4度目の挑戦だ。
「僕自身も何度も挑んで、はね返されて悔しい思いをしている。それでも、自分たちの力でまた戻ってくると誓ってやってきた。このクラブがこのタイトルをどれだけ欲しているか、どんな思いでつないできたのかは、十分に理解している」
だからこそ、ACLとJリーグが並行して進む中、チームを引き締めるような働きかけをしてきた。
3月1日、リーグ戦でアビスパ福岡に負けた後に「負けに強烈な拒否反応と悔しさを持たないといけない」と報道陣の前で口にした。
今季から指揮するキューウェル監督体制になって、初めての公式戦敗北。チームはACL準々決勝を控えたタイミングだった。
「勝負事なのでいつか負けが…