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屋根を支える構造に追加された筋交い=2025年4月10日午後4時2分、滋賀県草津市草津1丁目、北川学撮影
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 国指定史跡「草津宿本陣」(滋賀県草津市草津1丁目)の耐震補強工事が終わり、4月から一般公開が再開された。歴史的な意匠を損なわないよう、最小限の改変で耐震性を高める工夫をした。

 東海道と中山道が合流する草津宿に置かれた草津宿本陣は、江戸時代に大名や公家らが泊まったり休んだりした施設。日本各地に現存する本陣のなかでも最大級の規模とされる。

 2020年の耐震診断で震度6強程度で倒壊する恐れが指摘され、市は昨年6月に公開を中断して工事を進めた。

 今月1日から再び公開が始まった建物では、一部のふすまや板戸が「耐力壁」に変更された。ただ意匠は以前と同じものにしてあるため、見た目は何も変わらない。

 建物の変形を防ぐため、水平に交差する梁(はり)などの部材の角に「火打ち」と呼ばれる金属製の補強材を取り付けた。ほかにも地震のエネルギーを吸収する「耐震リング」を追加するなどした。

 原則月曜休館。入館料は大人240円、高校・大学生180円、小中学生120円。

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