鉄骨による耐震補強策が検討されている国宝の松本城天守閣。左端が、大地震で倒壊するおそれがあると指摘された乾小天守=2024年5月14日午後、長野県松本市、小山裕一撮影
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 400年前に建てられた木造建築の国宝・松本城を鉄骨で補強する。こんな耐震対策を長野県松本市が検討している。大地震で天守の一部が倒壊する可能性があると、耐震診断で指摘されたためだ。建造当時の姿を今に伝える文化財としての価値を保つため、外観を損ねないなど最小限の補強にするという。

 昨年度は約90万人が訪れた松本城。その天守は安土桃山時代から江戸時代前期にかけて建てられたとされ、大天守や乾小天守、月見櫓(やぐら)などの5棟で構成される。地表からの高さが29.4メートル、5棟の延べ床面積は計1457.8平方メートル。大天守だけで約1千トンの重量がある。

天守の一部、入場禁止に

 市によると、文化庁の指針に…

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