参院選が投開票され、自民党と公明党は公示前勢力から大幅に議席を減らすことが確実な情勢になった。石破茂首相は昨年10月の衆院選に続く国政選挙2連敗となり、責任論が強まる可能性がある。自公は衆参ともに過半数に届かない少数与党になる見通しで、政権運営は混迷を極めそうだ。
首相は、強い経済と豊かな暮らしの実現を掲げて参院選に臨んだ。物価高対策として6月に打ち出した1人当たり2万円の給付(子どもや住民税非課税世帯の大人は2万円を加算)のほか、2040年までに国民の平均所得を5割以上増やす長期目標も打ち出した。
それでも国民の支持を得られなかったのは、石破政権発足からの約10カ月間、政府与党が本来持つ政策実現力を示せなかったことが大きい。
選挙戦を通じて、自民が政権…