定例会見を行い、国民スポーツ大会の廃止に慎重な考えを示す栃木県の福田富一知事=同県庁

 国民スポーツ大会(旧・国民体育大会)の廃止論が8日、全国知事会長の村井嘉浩・宮城県知事から出た。これに対し、栃木県の福田富一知事は9日の定例会見で「大変だから、お金がかかるからということだけで中止になることはあってはならない」と述べ、慎重な検討が必要だとの認識を示した。

 福田知事は理由について、天皇陛下ら皇族が出席する行事であることと、競技団体の意向などを考慮する必要があることを挙げた。

 国民スポーツ大会は文部科学省と日本スポーツ協会、開催地の都道府県が共同で主催している。

 全国知事会長の村井知事は8日の定例会見で、大会のあり方について「廃止も一つの考え方ではないか」と述べた。大会は都道府県が持ち回りで開催しているが、「47都道府県が順番に年に1回、ほぼ全ての競技を1カ所に集めてやるのは見直すべきだ」とも発言した。

 全国知事会は、行政のスリム化の観点から、大会の見直しを検討している。各都道府県にアンケート(非公表)で意向を確認しており、意見を集約中だ。

 栃木県内では2022年10…

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