老後資金に関する記事(8月31日掲載)で、国民年金の平均額が月5.8万円と伝えました。すると年金受給者の読者から「受けとった国民年金はそのまま政府にキャッシュバックしている感覚」との感想を頂きました。こうした声をもとに税と社会保険料の負担を考えます。
Sundayマネー
税金や保険のしくみ、年金制度改革、資産形成のポイント、投資や相続の落とし穴――。「Sundayマネー」では、難しくなりがちなお金の話を、消費者の視点や政策の動きなどを踏まえてわかりやすく伝えます。
お便りは、東京都内に住む上智大名誉教授の鈴木雄雅(ゆうが)さん(72)から届いた。保険料の支払期間が短く、国民年金(基礎年金)は満額に届かない月5万円ほどを、65歳から受け取っているという。
一方で、都民税と市民税、国民健康保険税、介護保険料の負担は合計で月3.5万円ほど。固定資産税を月額換算した約1.2万円を加えると、国や自治体への税や保険料支払いにほぼ消えていく。
鈴木さんはこの家計の姿を「…