自民、公明両党と国民民主党の税制調査会長が20日、来年度の税制改正に向けて本格的な協議を始めた。国民民主は、所得税がかかる年収の最低ラインの引き上げや、ガソリン減税などの重点項目を盛り込んだ要望書を提示。与党側は来週にも回答する見通しだ。
国民民主が求める、課税の最低ラインを年収103万円から178万円に引き上げた場合、政府は住民税と合わせて7兆~8兆円の税収減になると試算している。同党の古川元久税調会長は記者団に、「政府の懐から国民のみなさんの懐に移るので、当然経済効果もある」と強調。経済効果の試算を示すよう与党側に求めたという。
要望書には、15歳以下の子どもがいる親の税負担を軽くする年少扶養控除の復活や、高校生年代の子がいる親の扶養控除の縮小の見送りも盛り込んだ。消費税の時限的な5%への引き下げや賃上げ減税など、衆院選で掲げた減税策を並べた。
古川氏は「与党側に要望を検…