職員手作りのヘッドマークを掲げたEF65形電気機関車=2025年4月29日午前10時26分、高松市香西南町、福家司撮影

 JR高松貨物ターミナル駅(高松市香西南町)で29日、開業25周年フェスティバルが開かれた。3月で四国を走る貨物列車から引退した国鉄型のEF65形電気機関車が1日限りで姿を見せ、鉄道ファンらが別れを惜しんだ。

 EF65形は四国の一部路線が電化され、瀬戸大橋線が開通した1988年ごろから、同線や予讃線で主に貨物列車を牽引(けんいん)してきた。しかし近年はEF210形機関車に交代して運用が減り、最後に残っていた本州側と同駅を1往復するEF65形も3月13日の運転で役目を終えた。

 会場には約1千人が訪れた。最後にJR貨物職員手作りの「ありがとうEF65~四国ラストラン~」や四国を走っていた寝台特急「瀬戸」などのヘッドマークを掲げたEF65形が、ファンらを乗せて構内の引き込み線を走った。多くの人がカメラを向け、運転台の見学にも長い列ができた。

 高松第一小学校6年の勝田燎宥(りょうすけ)さん(11)は「長年、四国を支えてきた機関車が、もう一度戻ってきてくれてうれしい」と笑顔だった。

 同駅の松浦巧駅長は「最後まで残っていたEF65形の貨物列車はこの駅に深夜到着し、未明に出発するダイヤだった。昼間にきれいな写真を撮って、お別れしてもらいたいと企画した」と話した。

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