在日コリアンの金正則さんが、X(旧ツイッター)での差別的な投稿で名誉を傷つけられたとして、高校時代の同級生の男性に賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁(衣斐瑞穂裁判官)は18日、投稿が韓国出身者への「ヘイトスピーチ」だと認め、請求通り110万円の賠償を同級生に命じた。
被告は2021~24年、自身のXで、金さんの名前を挙げて「朝鮮人は明らかに性犯罪が多いですよね」「もう日本にたかるの止(や)めなよ」「本当に朝鮮人は汚い事ばかりするよね」などと投稿した。
判決はこれらの投稿について「韓国出身であることを理由に原告に嫌悪感を示し、著しく侮辱している」と指摘。地域社会からの韓国出身者の排除をあおる内容で、ヘイトスピーチ解消法が定める「不当な差別的言動」にあたると判断した。
そのうえで「投稿回数は相当程度に及び、内容は悪質だ」として慰謝料などの支払いを同級生に命じた。