5日午前に震度5強を観測した鹿児島県十島村の悪石島の状況について説明する久保源一郎村長=2025年7月5日午前10時21分、鹿児島市泉町、飯島健太撮影

 群発地震が1900回に達した鹿児島県のトカラ列島・十島村。人口668人のこの村で、地震対応の先頭に立つのが、久保源一郎村長(70)だ。「島民の健康をどう守るのか」「帰島の判断をいつするのか」。悩みは尽きない。

 十島村は、七つの島に人が住み、南北160キロの「日本一長い村」とも呼ばれる。村役場は村内にはなく、県庁とのやりとりなどを考え、村から約200キロ離れた鹿児島市にある。村長や村職員約70人(看護師、船員ら含む)の多くが鹿児島市に住む。

 11日夕、久保村長は同市の鹿児島港にいた。同市に本部を置く生協から支援物資を受けとるためだ。4日以降に希望制で島外避難した島民や、仕事があるなどの事情で今も島に残る人たちに向け、支援物資は続々と届いている。

震度4の速報に肩を落とす村長 そのわけは

 受けとり後、スマホを見た村長が固まった。「あらっ。4が来た」。3日ぶりの震度4。顔をしかめた。

 今回の群発地震で40回以上発生した震度4を、村長が意識するのはわけがある。

 10日の会見で、「(翌11…

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