年金制度改革関連法案をめぐり、政府は17日、自民党の厚生労働部会に修正案を提示した。柱の一つの基礎年金(国民年金)の底上げ策については、骨格部分を当初案から外し、今国会での法案化は事実上見送る形となった。夏に控えた参院選への影響を懸念する自民党内の慎重論に配慮したが、残る部分の法案成立の見通しも立っていない。
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同日の自民部会後、長坂康正部会長は「タイムリミットも迫っている。法案審査に切り替える」と話し、国会提出へ終盤手続きとなる法案審査に入ることを明らかにした。
年金法案は、与野党が今国会の重要法案として「重要広範議案」に指定。一定の審議時間が必要で、会期内成立を図るために早期の法案提出が求められる。だが、この日も党内議論は賛否が交錯。党内の軸足は定まっていない。
法案成立見通せないまま
基礎年金は今後も目減りする…