台風7号の影響で東北地方は激しい雨に見舞われた。17日は福島県二本松市で、8月として観測史上最大の1時間あたり52ミリという非常に激しい雨を観測した。郡山市では普段より増水した川に高齢の女性が流され死亡した。また、宮城県によると、台風によるけが人や建物への被害は同県内で確認されなかったが、JR仙山線では大雨で雨量値が高くなり、午後4時半すぎから約3時間、運転を見合わせた。
郡山北署によると、犠牲になったのは郡山市に住む80代の女性。17日正午ごろに同市富久山町久保田の愛宕川で流されているのが見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。川に誤って転落した可能性もあるという。
また、相馬地方広域消防本部によると、相馬市赤木で午前2時半ごろ、雨どいを掃除していた50代の男性が脚立から落ち、両足にけがをした。県によると、福島市でも午前2時すぎに、倒れてきた木が住宅の屋根にぶつかり、一部損壊した。
東北道では男女3人が重傷を負う事故が発生。県警高速隊によると、本宮市の東北道上り線で午前4時50分ごろ、乗用車がサービスエリア付近でクッションドラムにぶつかって停車。後ろからトラックに追突され、乗用車の男女3人が骨折した。当時は非常に激しい雨が降っていたという。
台風の接近に伴い、いわき市に出された避難指示は午前7時に解除。南相馬市の高齢者等避難も午前8時過ぎに解かれた。県内では最大186世帯301人が避難した。
JRは大雨の影響で、東北線の郡山~福島間の上下線などで始発から約8時間運転を見合わせた。16日に上下線の11本で運休した東北新幹線は、17日は始発から通常通り運転した。(阿部育子)