外貨建て保険の問題を指摘した金融庁

 金融庁は3日、米ドルなどで運用する「外貨建て保険」のうち、約6割が購入後4年以内に解約されているとの調査結果を公表した。短期間での解約や保険の乗り換えで生じる費用により、顧客の利幅が押し下げられている。金融庁は、銀行側が保険会社から受け取る販売手数料の仕組みに問題があるとみている。

 保険商品を販売する銀行や、開発する保険会社など27社が調査対象となった。外貨建て保険は、顧客が一括で払った保険料を金利の高い国の通貨に換えて運用するもので、海外金利の上昇などで人気を集めてきた。

 なかでも、あらかじめ定めた目標の利益に達すると自動的に解約される「目標到達型」商品は、歴史的な円安により短期間で目標に達して解約となるケースが出ている。銀行側が、解約とともに顧客に対して同じ商品をすすめる乗り換え販売が多発。解約と新たな契約により、顧客にとって二重に手数料が生じることから、金融庁は「経済合理性があるとは言えない」と指摘した。

 また調査では、銀行が外貨建…

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