双葉山のパネルの横で土俵入りのポーズをとる、やくみつるさん=2025年6月15日午後1時10分、大分県宇佐市川部、大畠正吾撮影

 昭和の大横綱、双葉山(1912~68)のドキュメンタリー「よみがえる聖地の闘神~名横綱・双葉山の栄光~」(仮題)の撮影が15日、故郷の大分県宇佐市で行われた。案内役を務める漫画家、やくみつるさん(66)がゆかりの地などを巡り、偉業を果たした背景などを探った。

 少年時代に右目を失明し、右手の小指の一部をなくしながら、前人未到の69連勝を達成した双葉山。ドキュメンタリーでは、その生涯を少年時代の再現ドラマと資料映像を交えて描く。宇佐神宮の「御鎮座1300年」の記念企画として制作がきまった。約60分にまとめ、11月に上映される予定だ。

 やくさんはこの日、松村克弥監督(62)らと「双葉山杯」と銘打った小学生による相撲大会「わんぱく相撲」のロケに参加し、子どもたちの熱い取組を見た。

 双葉山が卒業した天津尋常小学校の後輩にあたる天津小4年の園田爽喬(そうすけ)さん(9)に取材し、「相撲を始めたきっかけは?」などと質問していた。その後、同市下庄の復元された生家や、しこ名の由来となった二葉山神社などにも訪れた。

 相撲に造詣(ぞうけい)が深いことで知られるやくさんは、双葉山を「謙虚さなど相撲のもつ抑制することの美学を体現した人」と表現。ドキュメンタリーについては「双葉山を通して相撲の原点を探ることができればいいなと思う」と話していた。

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