フィリーズ戦の一回表、力投するドジャース先発の大谷=金居達朗撮影

 大リーグで2年連続のワールドチャンピオンをめざすドジャース。今季、投打の「二刀流」を復活させた大谷翔平が、10月のポストシーズンでブルペンに回る可能性がゼロではなくなってきた。

 チーム最大の弱点が救援陣だ。4年連続の地区優勝に近づく一方、中継ぎが打ち込まれて敗れる試合が散見される。

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 16日(日本時間17日)のフィリーズ戦。チームの救援陣は、本拠ロサンゼルスのファンから何度もブーイングを食らった。

 先発投手の大谷は五回を終えて無安打投球。球数68と余力を残していた。

 ここまで4点のリードで、ロバーツ監督は六回から継投に入った。直前に打席に入っていた大谷とロバーツ監督は、体の状態を確認するため会話を交わした。

 大谷は「状態はいい」と伝えたが、今季は投手としての完全復帰を目指すシーズン。ロバーツ監督は大谷をマウンドから降ろした。

 結果は最悪なものになった。

 2番手としてマウンドに上がった左腕ロブレスキが、わずか19球で逆転を許し、大谷の勝ち投手の権利が消滅した。

 そして、ブーイングの声が最も大きくなったのは、ロブレスキが逆転3ランを打たれた時ではなく、ロバーツ監督が投手交代を告げるためにマウンドに現れた場面だった。

 3番手の右腕エンリケスもソロ本塁打を浴び、これで4―6。まだ六回だったが、ファンは早くも帰路につき始めた。

 ドジャースは八回、大谷の2年連続50号ソロなどで同点に追いついた。が、直後の九回に6番手のトライネンが決勝3ランを浴びた。

 試合後のロバーツ監督の会見では、敗戦を招いた継投策に質問が集中した。

 「大谷の起用についてはイニ…

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