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2025年2月12日、米アリゾナ州グレンデールのキャンプ施設で報道陣に囲まれるドジャースの大谷翔平(中央)=遠田寛生撮影
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 大リーグのドジャースは12日(日本時間13日)、アリゾナ州グレンデールでバッテリー組がキャンプインした。大谷翔平はフリー打撃で柵越えを披露。山本由伸、新人の佐々木朗希も始動した。他球団もキャンプインを迎え、エンゼルスに移った菊池雄星や、けがからの再起を目指すメッツの千賀滉大もブルペン入りした。

キャンプ初日、大谷が語ったこと

 ドジャースの大谷翔平は休むことの大切さを強調した。

 「長い目で見て、抜くところは抜いて。シーズンとしても、キャリアを通しても、それは大事」「目の前のシーズンや1試合に対して、しっかりと結果を求めていく。そのバランスが大事じゃないかな」

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 投打「二刀流」の復活を2年ぶりにめざす今季。大谷はこのキャンプ初日から、投手と野手の練習メニューを精力的にこなした。捕手相手のキャッチボールでスイーパーを投げ込んだその数十分後に、フリー打撃で柵越えを連発した。

 7月に31歳になる大谷。この絶頂期をどれだけ維持できるだろう。右ひじの手術を2度も経験し、投手としての寿命は見通せない。

 デーブ・ロバーツ監督は投手復帰の時期を明言せず、慎重な起用方針を示した。今月下旬から始まるオープン戦で、大谷に盗塁を禁じる考えも明らかにした。「リハビリ中の投手」である大谷への配慮がにじむ。

 大谷はこれまで何度か無理をしてきた。

 昨年10月のワールドシリーズでは、第2戦で二盗を試みた際に左肩を亜脱臼した。だが、3戦目以降も強行出場。左腕を固定して走った。2023年春のワールド・ベースボール・クラシック決勝で、周囲が想定していなかった救援登板を志願したこともある。いずれも本人の強い意志が通った格好だ。

 だからこそ、この日の大谷が口にした言葉を刻んでおきたい。「休養を取ってほしいと言われた時は受け入れて、しっかりと休むことに徹したい」。ドジャースはただワールドシリーズ連覇を果たせばいいわけではなく、世界最高の選手を守る使命も課されている。

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