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海洋高時代、稽古に励む大の里(中央右)=田海哲也さん提供
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 大相撲秋場所で、大関昇進の目安とされる「直近3場所を三役で33勝」に到達し、昇進に大きく前進していた関脇大の里。14日目の21日、大関豊昇龍を下して13勝1敗とし、22日の千秋楽を残して2度目の優勝を決めた。

 大の里は、日本体育大時代に学生横綱と2度のアマチュア横綱に輝き、二所ノ関部屋に入門した。初土俵からわずか1年の今年5月の夏場所で、史上最速となる所要7場所目での幕内初優勝。192センチ、182キロの恵まれた体格で「数十年に一人の逸材」と目される24歳だが、ただ天賦の才だけで出世街道を歩んできたわけではない。

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 大の里が相撲を始めたのは小学1年の時。アマチュア相撲の経験がある父・知幸さん(48)の影響で地元・石川県津幡町の少年相撲教室に入った。当時から同級生よりも体が大きく、しばらくは上級生が相手でも負けなしだった。

 だが、小学5年になるとなかなか勝てなくなってきた。それが大の里の心に火を付けた。

 「相撲に専念したい」と小学…

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