大阪市の中心部・中之島で6月末、再生医療などの産業化をめざす拠点「Nakanoshima Qross(中之島クロス)」が開業した。研究所や医療機関、企業などが同居し、互いに交流しながら新技術の早期の実用化をめざす試みが始まっている。
真新しいラウンジでは7日、医療や企業の関係者ら約90人が集まり、議論を交わした。中之島クロスを運営する未来医療推進機構(理事長=澤芳樹・大阪大名誉教授)が、この拠点で初めて開いたシンポジウムだ。
テーマは、スタートアップと呼ばれる新ビジネスに挑む企業をはぐくむ「生態系」をどのように整えるか。新興企業の関係者らが、自社の事業の紹介や、中之島クロスという場への期待などを語った。
阪大出身で、女性ホルモンの減少にともなう突然の「のぼせ」を軽減する医療機器の開発に取り組むクールフラッシュ代表の金田恵理さんは「事業を進めるうえでは、アイデアまで明かして相談できる人を見つけるのは簡単ではない。(中之島クロスが)安心な相談相手につながる場になればありがたい」などと話した。
中之島クロスは地上16階建…